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共産主義(きょうさんしゅぎ)

communism マルクス‐レーニン主義をさすことが多い。広くは財産の共有制をさす。プラトンや初期キリスト教徒の考えた理想郷,近世ではトマス・モアの『ユートピア』などの世界も共産制である。階級差別がなく,生産設備は個人ではなしに社会が所有し,生産と分配は社会が行う。各人はその能力に応じて働き,好きなだけ消費してよい。国家権力が消滅して各人の自由な協同がこれに代わる。これがマルクス主義者や共産党の描く理想郷である。20世紀に出現した現実の共産国家においては共産党の指導統制が中心で,人民に十分な自由はなく,あらゆる面で国家権力が強まる一方であった。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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