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旧石器時代(きゅうせっきじだい)

palaeolithic age 考古学上の年代区分の一つ。第四紀更新世(こうしんせい)に主として存在し,人類による加工または使用の明らかな打製石器を道具として使い,主に狩猟・採集を生業とし,まだ土器や磨製石器を知らない人類文化史上の一過程をいう。旧石器が初めて知られたのは,1846年のことで,北フランスのアブヴィル付近のソンム河谷の洪積層から絶滅種の動物遺骨とともにフリント製石器を発見したブーシエ・ド・ペルトに始まる。イギリス人ジョン・ラボックは磨製石器や土器を伴う既知の石器文化に対して,これらを旧石器文化と名づけたのである。その後,南フランスを中心に研究が行われ,編年(6期)が設定されるに至った。西の石核(せっかく)石器文化圏,東の剥片(はくへん)石器文化圏,さらに東南アジアのチョッパー文化圏といわれたこともある。また,人類が石器をつくりだしてから,原人から,旧人にかけての時代が前期,代表的な旧人のネアンデルタール人やアフリカや中近東における新人出現前後の時代が中期,ヨーロッパに現生人類が登場する前後から約1万年前までの時代が後期におおよそ相当する。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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