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基本的人権(きほんてきじんけん)

人間が生まれながらにして持ち,譲ることができず,いかなる権力によっても侵すことのできない基本的な諸権利。ヨーロッパでは絶対君主に対する抵抗の過程で,イギリスの権利の宣言(1689年),アメリカの独立宣言(1776年)と憲法修正第1~10条(1791年),フランス革命の人権宣言(1789年)において定式化され,近代国家の基本的な原理として広まった。それには不当に身体の自由や財産を奪われないこと,宗教,良心,思想,言論,集会,結社の自由などが含まれていた。その後,民主主義の発展に伴い参政権が加わったが,この点では当初は女性は差別を受けた。また資本主義社会の発展に伴って,社会的・経済的不平等に対抗する労働者の団結権や教育権などの社会的権利が基本権に加えられるようになった。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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