絹(きぬ)

中国では,養蚕と絹織物の技術は黄帝(こうてい)とその妃が広めたという伝説があるように,その淵源は新石器時代にさかのぼる。以来,衣料繊維として優れた性質を持った中国の絹は珍重され,文字どおりシルクロードと呼ばれた陸路と海路との2ルートから西方世界にもたらされた。12世紀に技術が伝えられたイタリア諸都市やリヨンでは絹織物業がおこった。また,漢代に伝えられた日本では以後主要産業として発展した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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