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コーラン

正しくはクルアーン。イスラームの聖典で,預言者ムハンマドがアッラーからアラビア語で授かった啓示を記録した書。原義は「誦(よ)まれるもの」をさし,大天使ガブリエルが天に護持されているその原本をムハンマドに読み聞かせた記録と解されている。旧約聖書,新約聖書を含む啓示を完結する人類最後の啓典とされる。第3代正統カリフ,ウスマーンの時代に現在の形に編纂された。114章からなるが,各章が含む節の数には較差がある。現行版では長い章から先に配列されているが,大まかには短い章がヒジュラ前の年代的に古い啓示であるとされる。また,各章は啓示の内容的分類とは無関係である。コーランはシャリーアの第一の法源だが,実際には法規定はごくわずかである。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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