コプト

古代エジプト人の子孫で,キリスト教の信者。16世紀以降エジプトの単性論派キリスト教徒の呼称。古代エジプト語をギリシア文字で記し,3世紀に旧約聖書のコプト語訳を行った。ムスリム諸王朝の圧迫もあって,多くはイスラームに改宗し,コプト語も現在は典礼に用いられるのみとなっている。今日エジプト総人口の約10%を占めるが,植民地期にしばしばイギリス当局に協力した経緯などから,イスラーム運動との間に軋轢(あつれき)があり,ときに衝突もみられる。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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