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公民権運動(こうみんけんうんどう)

Civil Rights Movement アメリカで1950年代から黒人と一部の白人リベラル派が,市民として憲法によって保障された権利である公民権,換言すれば黒人の法的平等と平等の政治参加の権利を求めた運動,人種差別撤廃運動。全国有色人種向上協会(NAACP)が54年に公立学校での白人と黒人の別学違憲判決(ブラウン事件判決)を勝ち取ったあと,キングらによるモンゴメリー・バス・ボイコット闘争で採用した非暴力直接行動が他の運動でも威力を発揮し,南部で支配的な制度的人種分離に対抗,63年のワシントン大行進で頂点に達し,64年公民権法,65年投票権法の成立につながった。黒人教会が運動の拠点になったが,思想的に必ずしも一枚岩ではなかった。今日ではカリスマ的指導者はいないが,活動は続けられている。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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