グダンスク
ポーランド北部のバルト海に面した,ヴィスワ河口の港町。歴史的にはドイツ語表記のダンツィヒで知られる。10世紀頃に集落が形成され,商業と手工業の街として発展を始めた。ドイツ人商人の流入がみられ,またしばしばポーランドに編入された。1308年にドイツ騎士団に征服される。61年ハンザ同盟に加わり,商業都市としての本格的な発展が始まる。1466年にドイツ騎士団の支配を脱し,ポーランドの一部となって,国王から広汎な経済および自治の特権を得た。おりから活発化したバルト海交易のポーランドの窓口となり,穀物や木材の輸出港としてポーランドの外国貿易をほとんど独占し,繁栄を続けた。ポーランド分割によってプロイセン領となったが,1919年ヴェルサイユ条約で自由都市となる。第二次世界大戦後,ポーランドに復帰。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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