マニラ

Manila フィリピン共和国ルソン島の中部西岸にある都市。1571年にスペインが根拠地を築いて以来,フィリピンの中心都市。首都機能は1976年に4市13町を合併して誕生したメトロ・マニラにある。天然の良港に恵まれ,国際貿易港として発展した。スペイン統治期に城郭都市イントラムロスが建設され,周囲に中国人居住区などの商業地区が形成された。1898年のアメリカ領有後,城郭都市外に首都機能が拡大し,パシグ河北岸が金融・商業地区として発展した。1942~45年の日本占領の末期に集中砲火をあびて疲弊し,戦後マカティ副都心に金融・商業の中心が移った。地方人口の流入などの人口増加に対処しきれず,スラム化,大気汚染などの都市問題に悩まされている。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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