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マーガリ殺害事件(マーガリさつがいじけん)

Margary 雲南とビルマとの通商路開拓のため,雲南に派遣されたイギリス外交官マーガリを,清国官憲が先住民を使って殺害した事件。ビルマから雲南への経済的進出を意図したイギリス政府は,1868年第1回の探検隊を雲南に派遣し,74年ブラウン大佐を隊長とする第2回探検隊を派遣した。マーガリは上海から中国内地を通って75年1月雲南,ビルマ国境の八莫(バーモ)で探検隊に合流し,先導として騰越(とうえつ)に向かう途中蛮允(ばんいん)で殺害された。イギリスはこの事件を口実に,清国政府に強圧を加えて芝罘(チーフー)条約を締結し,ビルマ‐雲南間の国境貿易を認めさせたほか,両国官吏間の交際条件の改善,宜昌(ぎしょう),蕪湖(ぶこ),温州,北海の開港など多くの利権を獲得した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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