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モンテネグロ

Crna Gora[セルビア],Montenegro[英] セルビア語ではツルナゴーラという。2003年に成立した連合国家セルビア・モン(新ユーゴ)を構成する共和国。「黒い山」を意味する国名からうかがえるように,国土は山岳地からなる。首都はポドゴリツァ。14世紀に中世セルビア王国から離れて,独自の王朝が築かれた。15世紀末にオスマン帝国の支配下に置かれたが,不毛の山岳地であったこと,ヴェネツィアとの境界地に位置していたことなどの理由から,自治が認められた。セルビア正教会の主教職ヴラディカが,政治的支配権を手中にして神政政治を行った。17世紀末からペトロヴィチ家がヴラディカ職を世襲化する。1918年の南スラヴ統一国家セルビア人・クロアチア人・スロヴェニア人王国の建国に際して,モンテネグロはペトロヴィチ王朝を廃してこれに加わった。第二次世界大戦後,ユーゴスラヴィア社会主義連邦で一共和国となる。旧ユーゴスラヴィア解体に伴い,92年にセルビアとともにユーゴ連邦共和国を建国したが,自立傾向を強めた。2003年2月,連合国家セルビア・モンテネグロに再編された。その後,2006年6月,モンテネグロ共和国として独立。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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