ナスル朝(ナスルちょう)
1232頃~1492 イベリア半島最後のイスラーム王朝。首都はグラナダ。メディナ系のムハンマド・ブン・ユースフが1232年頃ハエンの近くに小国を築いたのが起源で,37年または38年にグラナダに遷都した。カスティリャ王国に朝貢する一方,北アフリカのマリーン朝とも友好関係を保つという巧みな外交政策により,独立を保った。レコンキスタに対する最後の砦として北から亡命するイスラーム教徒を受け入れ,交易などで大いに繁栄したが,たび重なる内紛に加えて,1481年からカトリック両王の攻勢にあって,92年1月にグラナダは陥落した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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