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年号(ねんごう)

東アジア諸国で行われた独特の紀年法。正しくは元号(げんごう)という。元とは「はじめ」の意で,暦(れき)を改めた第1年を元といい,その元の号を年につけて数えていたので,年号ともいわれるようになった。前漢の武帝が即位の翌年(前140)を建元元年としたのが,始まりであるといわれている。中国文化の伝播とともに朝鮮,満洲,日本,ベトナムなどの諸国でも年号が立てられた。年号を定めることは主権者の特権であり,独立国であることを示すものであった。したがって,中国の王朝に臣属すれば独自の年号を捨てて中国の年号を用いた。年号は政治の理想を表すものであり,瑞祥,災難が起こると改めた。中国では明以後,日本では明治以後一世一元の制となった。東アジアの諸王朝が滅びるとともに年号の使用もすたれ,現在は日本のみが用いている。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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