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錬金術(れんきんじゅつ)

非金属を化学的操作によって貴金属に変換させることを目的とした技術。イスラーム,インド,中国で盛んであり,ヨーロッパに伝わって17世紀まで流行したが,近代自然科学の進歩とともに衰退した。中国では不老長寿の薬をつくる煉丹術とともに道教と結びついた方士が硫化水銀である丹砂を変化させて金丹(きんたん)と呼ばれる物質を練成することで発達した。イスラームでは,ギリシアやエジプトの錬金術を融合して成立した。その中心人物ジャービル・ブン・ハイヤーン(721頃~815頃)の錬金術は実験化学の性格を備え,のちにヨーロッパへ伝えられて近代化学の発達に大きく貢献した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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