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林彪(りんぴょう)

Lin Biao 1906~71 中国の軍事・政治指導者。湖北省出身。1927年中国共産党に入党し,南昌暴動に参加。労農紅軍の部隊長を歴任して34年長征に参加,中国人民抗日軍政大学校長なども務める。37年日本軍板垣師団を撃破するなど活躍したが戦闘中に負傷し,38年からモスクワで療養。国共内戦では東北民主連軍(のちの東北野戦軍)司令員として長春,瀋陽(しんよう)などを解放し,その後第四野戦軍司令員,華中軍区司令員として武漢,長沙などを解放,55年元帥に列せられる。彭徳懐(ほうとくかい)の軍近代化路線を批判して59年国防部長に就任,65年にはベトナム戦争支援をめぐって総参謀長羅瑞卿(らずいけい)を批判し,毛沢東の人民戦争路線を推進した。66年軍内の文化大革命を主導し,毛沢東の後継者に推される。だが70年国家主席の地位をめぐって毛沢東と対立し,毛沢東暗殺を計画したといわれる。計画の発覚により71年ソ連への逃亡を試みたがモンゴルで墜死,73年に林彪事件として公表されたが,まだ謎が多い。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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