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臨時政府〔フランス〕(りんじせいふ)

Gouvernement provisoire ・〔1848〕1848年の二月革命直後に組織された政府。ブルジョワ共和派,急進共和派にブランと機械工アルベールの2名の社会主義者を加えた11名で構成。パリの武装民衆の圧力下に,共和政の宣言,男性普通選挙制,国立作業場の設置,「労働者のための政府委員会」の設立などを実施。同年5月憲法制定国民議会によって,社会主義者を排除した執行委員会に代えられた。・〔1871〕1871年2月ボルドーで開催された国民議会が,ティエールを行政長官に任命して成立させた政府。パリに帰還後,国民軍の武装解除に着手してパリ・コミューンを誘発。ヴェルサイユに逃れて鎮圧軍を派遣し,コミューンを壊滅させた。ドイツとの講和も進め,フランクフルト講和条約を締結。同年8月首班のティエールが第三共和政初代大統領に就任した。・〔1944〕1944年9月ドイツ軍占領から解放後のパリで成立した政府。ド・ゴールを首班として,レジスタンス民兵を解散させ,北フランスの炭坑やルノー工場の国有化を進め,女性参政権を実現させるなど,戦争処理と国家再建にあたった。46年1月ド・ゴールが議会と対立して辞任。共産党,人民共和派,社会党の3党連立体制のもと,同年10月議会優位の第四共和政憲法を成立させた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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