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両税法(りょうぜいほう)

唐の中期以後,均田制および租庸調,雑徭(ざつよう)の制度の維持が困難となり,その対策として780年宰相楊炎(ようえん)が創始した新税法。均田制では丁男の労働力を均等と考えて均額賦課を行うが,また租庸調以外に雑多な税目が生じた。両税法では,単税主義,夏秋2回の徴収,資産への累進課税,銭納原則,現住地課税主義などの原則に新しい意義があり,藩鎮(はんちん)を押え唐朝を再興する意図があった。両税法はその後事実上農村対象の土地税と化し,宋,元,明朝に受け継がれたが,商品流通と貨幣経済の発展により,その内容が複雑化したため,一条鞭法(いちじょうべんぽう)の改革が行われた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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