1. 用語
  2. 世界史 -せ-
  3. 鮮卑(せんぴ)

鮮卑(せんぴ)

Xianbei モンゴル高原の遊牧民。モンゴル種にトゥングース種の混血したものともトルコ系ともいわれる。シラムレン川流域に遊牧して匈奴(きょうど)に服属した。匈奴の滅亡後,2世紀中頃に檀石槐(だんせきかい)が一時統一したが,その死後分裂し,モンゴル高原南部各地に諸部族が割拠した。2世紀末に軻比能(かひのう)が中部と西部の鮮卑を統一し,後漢末の混乱状態から逃れた中国人を多く受け入れると,再び鮮卑は強盛となったが,軻比能の死(235年)後また分裂した。しかし中国との連係は強まり,五胡十六国時代には,慕容氏(ぼようし)(燕),乞伏氏(きっぷくし)(秦),禿髪氏(とくはつし)(涼)が華北に侵入して建国し,ついに拓跋氏(たくばつし)が華北を統一して北魏を開き,南朝と対立するに至った。そののち,鮮卑は漢人に同化され,史上から姿を消した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう