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石油(せきゆ)

石油の使用は紀元前3000年までさかのぼれるといわれているが,当初はアスファルト,灯火,炊事などに使用されるだけであった。エネルギーとしての大量生産は,19世紀のアメリカで油井の掘削技術が開発されて以降である。20世紀になると,自動車や船舶,航空機などへの利用が激増し,エネルギーの中心が石炭から石油に移行した(流体革命)。石油価格は当初,メジャーズといわれる欧米系企業が支配したが,それからの脱却をめざして1960年に石油輸出国機構(OPEC)が結成される。第4次中東戦争に際し,アラブ産油国が発動した石油戦略は世界中で石油危機を招いた。しかし,その後石油は市場商品化し,OPECの影響力にも陰りがみえている。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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