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征服王朝(せいふくおうちょう)

Dynasties of Conquest 中国諸王朝のうち,特に北方民族が建てた中国風の王朝をいう。ウィットフォーゲルが遼朝研究にあたって提唱した概念で,遼,金,元,清をこう呼んだのに始まる。これらの王朝は遊牧・狩猟と農耕との複合した社会構成と経済様式を持ち,したがって行政的にも遊牧・狩猟的部族制と農耕的州県制とが併存し,官僚機構も複合性を帯びた。また,中国文化と固有文化とを融合させて独自の「第三文化」を発展させた。契丹(きったん)文字,女真(じょしん)文字など国字の創作はその例である。この概念は,中国王朝史を複層的にみるという点で影響力を持ったが,元朝を基幹王朝とみなさない自己矛盾があり,北方民族独自の歴史展開という視点を強調すべきだとの批判が出された。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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