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新羅(しんら)

Silla ?~935 日本では「しらぎ」と呼びならわしている。4世紀中頃朝鮮半島南東部の辰韓(しんかん)12国がそのなかの斯盧(しろ)国を中心に統一された王朝。都は慶州。建国以来,百済,高句麗に対抗しつつ,強固な身分制組織のうえに立つ貴族軍団を持ってしだいに領域を広め,加羅諸国を滅ぼし,7世紀後半唐と結んで百済,高句麗を滅ぼした。また大同江以南に朝鮮最初の統一国家をつくった(676年)。統一新羅は唐制にならい,全土を9州に分けて,中央集権的統治をしいた。8世紀末から王位の争奪が激しく,中央の統制力が崩れて地方勢力が台頭し,9世紀末西南に後百済(こうひゃくさい),西北に泰封(たいほう)‐高麗(こうらい)が自立して国土は分裂,935年新羅王の高麗投降により滅んだ。新羅の文化は早くから中国文化の影響を受けて開花したが,527年仏教の公伝以来,円光,義湘(ぎしょう)らの学僧を輩出し,また豊かな仏教芸術を生んだ。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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