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諸侯(しょこう)

・〔ヨーロッパ〕prince[英,フランス],Landesherr[ドイツ]近代国家成立以前のヨーロッパにおいて,皇帝や国王に次ぐ有力者として,諸侯領や領邦と呼ばれる広大な支配領域を統治した者。一般に,諸侯の支配権力の程度は,皇帝権や王権と反比例の関係にあった。大空位時代以後のドイツや百年戦争後期のフランスのように弱体な中央権力のもとでは,諸侯の支配権は独立性を高めて国王的な君主権力に限りなく近づくが,イングランドや15世紀半ば以降のフランスのように,王権による中央集権的な国家形成が進んだ場合には,諸侯の支配権は限定され,政治的にも財政的にも国王に従属する家臣にすぎなくなった。諸侯の多くは,大公,公,辺境伯,伯などの,ゲルマン時代の部族支配領やカロリング朝時代の官職などに由来する称号を持つが,1327年に公となる以前のブルボン家のように,称号はないが,諸侯とみなしうる有力支配者もあった。ドイツなどでは,大司教,司教や大修道院長などの有力聖職者の多くが世俗的な支配権力を行使する聖界諸侯となった。・〔中国〕周王に封ぜられた諸々の侯(君)をいう。侯は「侯(うかがう)」とか「弓の的」のことをさす。公,侯,伯,子,男の五つの爵位の序列があったといわれる。例えば宋の襄公(じょうこう)など春秋の五覇は諸侯である。戦国時代後期になると,周王の権威が失われて,諸侯も王号を称するようになった。しかし諸侯が王号を称しても,周王が存在するかぎり諸侯であった。漢代の郡国制のもとでは,皇帝のもとに国という領地を封ぜられた諸侯王がいた。県レベルの領地を持つ列侯と区別した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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