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湘軍(しょうぐん)

湘勇(しょうゆう)ともいう。清末,1853年,曾国藩(そうこくはん)が郷里の湖南省湘郷県の読書人を幹部として組織した郷勇(きょうゆう)部隊で,太平天国討伐の主力になった。初めは約4000人で,湖南の防衛および治安の維持を任務としたが,53年7月南昌救援におもむいて敗北してから,陸軍の増強,水軍の新設によって兵力1万7000人に増強し,54年初めから湖北の太平天国軍討伐に出動した。その後苦戦を続けながらも清軍の主力として,江西,安徽(あんき)に転戦し,64年に南京を攻略して太平天国平定に成功した。ついで捻軍(ねんぐん)の討伐にあたったが成功せず,68年に淮軍(わいぐん)と交替したのち,しだいに解散した。湘軍の有力指揮官はほとんど読書人出身であったが,戦功によって高級官僚になった者が多い。湘軍の財源は国庫からの支給もあったが,大部分は湖南省内の献金や特別賦課によってまかなわれた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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