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自由主義(じゆうしゅぎ)

liberalism 個人の自由を尊重し,それを集団や国家に優先させようとする思想。17世紀の革命によって立憲君主制(政)を定着させたイギリスが自由主義国家の先例となった。国家の不干渉を説くスミスらの古典学派経済学に裏打ちされて,19世紀前半には議会政治の枠組みに従った自由主義的改革を成就して,典型的な自由主義国家を出現させた。フランスやドイツなどにおいては自由主義はイギリスと同じ形をとることはなかったが,基本的人権や思想・信条の自由などの自由主義の原理は体制の基本原則として受容された。20世紀に入ると,自由主義は帝国主義と社会主義に挟撃されて,その存立基盤を危うくされ,衰退過程をたどったが,大半の国においてその基本原則は今日でも守られている。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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