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時代区分(じだいくぶん)

歴史の流れを一定の時代のまとまりによって区分し,現在に至るまでの歴史の発展のあり方を理解する尺度になるもので,歴史観の違いや目的のあり方によってこれまでさまざまな試論が展開されてきた。ヨーロッパでは近代資本主義に先行する二つの経済発展段階として奴隷制と封建制を設け,おのおのに古代,中世をあてはめる三時代区分法が一般に用いられてきた。これに対し,中国では朝代,すなわち漢代,唐代といった王朝によって時代の特徴が述べられることが伝統的に行われてきたが,唐と宋との間に大きな変化があるとして,宋以降を中世か近世とみるかの大論争があった。その決着をみないまま,現在では議論そのものが盛んでなくなっている。また日本では西洋の三時代区分法を基本にして,江戸時代を近世,明治維新以降を近代にする考え方が一般である。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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