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シク戦争(シクせんそう)

1845~46年,48~49年の2回にわたって,イギリスとパンジャーブを拠点とするシク王国との間で戦われた戦争。39年,建国の英雄ランジト・シングが死ぬと,シク王国では深刻な後継者争いが表面化した。イギリスはシク王国を挑発し,戦争を仕掛けるように仕向けた。シク軍はヨーロッパ式の歩兵隊と砲兵隊を持つなど強力だったが,指導者を欠いていた。戦争はイギリスの勝利に終わり,シク側は屈辱的な講和条件をのまされた(第1次シク戦争)。48年,イギリスに不満を持つシク教徒が反乱を起こし,再び戦争が始まったが,この戦いにもイギリスが勝利した(第2次シク戦争)。この結果パンジャーブはイギリス領インドに併合され,イギリスはインド全域の支配権を確立した。シク戦争はイギリスがインドで行った最後の征服戦争である。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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