ジォルジォーネ
Giorgione (本名 Giorgio Barbarelli) 1476/78頃~1510 イタリア,ヴェネツィア派における盛期ルネサンスの創始者。カステルフランコ・ヴェネトに生まれ,ヴェネツィアで没。ジォヴァンニ・ベリーニに師事するが,その短い生涯は不詳。作品は少なく,多くはヴェネツィア貴族のための小型油彩画。未完成の作品のうち,相弟子ティツィアーノなどが仕上げたものもある。物語主題を説明的に描くより,光と色調の融和した詩的絵画世界の表出に秀でていた。特に,甘美で典雅な裸婦を牧歌的な風景に配した「眠れるヴィーナス」は後世の横たわる裸婦像の規範となった。代表作は,ほかに「テンペスタ(嵐)」「田園の奏楽」など。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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