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ジェファソン

Thomas Jefferson 1743~1826 アメリカ建国期の政治家。ヴァージニアのプランター(プランテーションの所有者)階級に生まれ,アメリカ革命前夜の植民地政界で頭角を現し,1775年大陸会議に参加,独立宣言起草委員として宣言の草案を執筆した。ワシントンのもとで,初代国務長官を務め,やがて共和党の首領としてジョン・アダムズ,ハミルトンらの連邦党と対立し,1800年の選挙で勝ち第3代大統領(在任1801~09)となり,ルイジアナ購入などの功績を残した。彼は自営農民を主体とする共和国を理想とし,工業育成には消極的であった。また彼は共和政治に必要なよき市民と指導者を育てるため,教育振興に努力した。彼は理念的には奴隷制の反対者で,76年に書いた州憲法私案には奴隷制を順次廃止する規定が含まれていたが,政治家としてそのような案を提議することはなく,また自分の奴隷には家父長的恩情を示したが,彼らを解放することはほとんどなかった。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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