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突厥文字(とっけつもじ)

突厥,クルクズ(クルグズ)などの古代トルコ民族がつくり,オルホン碑文,イェニセイ碑文などに用いた文字。岩壁や容器の上に刻まれたものもある。デンマークのV.トムセンによって1893年に解読された。大部分はセム語系のアラム字母にもとづいているとされたこともあったが,またソグド文字に手を加えて成立したともいわれ,矢や月の形をかたどって新しくつくり出したものもある。イェニセイ碑文の文字のほうが古い。音韻そのほかの点でトルコ語に巧みに適合させられているので,この文字の制作は,突厥碑文が建設された8世紀を相当さかのぼるかもしれない。ロシアの学者のなかには5世紀の制作とするものもある。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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