1. 用語
  2. 世界史 -う-
  3. ウラマー

ウラマー

イスラーム社会の学者層。「知識(イルム)を持つ人」を意味する語の複数形。知識とは,伝承,法学,神学などのイスラーム諸学をさす。ウラマーの一致した意見をイジュマーといい,法学や神学上の重大問題決定の基礎の一つとされてきた。古来,イスラーム国家では,ウラマーの協力を得ることに腐心したが,政府の御用学者より,在野の立場を守る者に民衆の人気は集まりがちであった。近代化運動が起こると,国家とウラマーとが衝突した実例が多い。ウラマーがイスラームの伝統の擁護者としての保守的立場を取りがちであったためである。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう