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ワラキア

Wallachia ルーマニア南部,南カルパティア山脈とドナウ川に挟まれた地域。「ヴラフ人の土地」の意。歴史的にはワラキア公国領。ルーマニアでは「ローマ人の国」と呼ばれてきた。前1世紀ダキア王国領だったが,106~271年ローマ属州となり,民族移動期を迎える。1330年バサラブがハンガリーを破り,ワラキア公国は独立。1415年以降オスマン帝国の宗主権下に入ったが,ミハイ勇敢公(在位1593~1601)はトランシルヴァニアとモルドヴァの公位も兼ね,短期間3公国を統一。1716~1821年ファナリオティス統治下に置かれ,1821年農民蜂起の失敗ののち,29年からはロシアの保護下に近代的制度改革が進展。1848年の革命失敗ののち統一要求は強まり,59年モルドヴァに続いてクザを公に選出し統一。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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