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関白(かんぱく)

天皇の大政統理の権を補佐する職掌・地位。唐名は博陸(はくろく)・執柄(しっぺい)など。9世紀後半の藤原基経(もとつね)に始まり,藤原忠平(ただひら)が朱雀(すざく)天皇の元服を機に摂政を辞し関白とされて以降,幼帝に摂政,成人帝に関白をおくことが例となる。その地位は藤原北家,なかでも御堂(みどう)流,さらには五摂家に固定し(例外は豊臣秀吉とその養子秀次のみ),1867年(慶応3)12月の摂関・内覧廃止まで続いた。補任は詔勅によるのを原則とし,それを発した天皇一代限りの任であった。職掌の中核は,奏聞・宣下に先だって政務関係文書に目を通すこと(内覧)であるが,おのずから天皇の最終的な諮問相手としても機能した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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