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勧進相撲(かんじんずもう)

勧進を名目に掲げた相撲興行。寺社や道・橋などの造営・修復の費用を調達するために喜捨を募ることを勧進という。鎌倉末期以降は,能・猿楽などの芸能興行による収益をあてる勧進興行が広く行われた。相撲も芸能の一つとして,15世紀初めから勧進興行が行われ,職業的な相撲人集団の活躍の場となった。近世には,江戸・京・大坂の三都を中心に盛んとなり,営利目的の興行も行われるようになった。幕府は当初は,風紀統制の意図もあり,そうした興行には抑制的で,しばしば勧進相撲禁令を発したが,18世紀半ばには三都で四季1度ずつの営利興行が公認され定着した。現代の大相撲興行はこの系譜につながる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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