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嘉吉の乱(かきつのらん)

1441年(嘉吉元)有力守護赤松満祐(みつすけ)が将軍足利義教(よしのり)を暗殺し,播磨国で幕府の追討軍に討たれた事件。赤松氏は幕初以来の重臣で播磨・備前・美作各国の守護職を兼ねたが,1427年(応永34)将軍足利義持は満祐から3カ国の守護職を奪い討伐をはかった。しかし守護勢力の反対もあり断念。次の将軍義教は,政治力の強化を企て守護家の家督への干渉や反抗的大名の追討などによって守護大名抑圧策を強行。こうしたなか義教が満祐から播磨・美作両国を没収し,寵臣である赤松庶流の貞村に与えるとのうわさが広がった。憤りと不安にかられた満祐は41年6月,結城合戦勝利の祝宴と偽って義教を自邸に招いて殺し,本国播磨に拠り幕府に反抗したが,同年9月,追討され敗死。赤松氏は没落し,領国は山名氏に帰した。事件は義教の守護抑圧策の行き詰りが招いたもので,かえって将軍権威の失墜をもたらした。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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