晋(しん)

西晋とも。中国の魏(ぎ)・呉(ご)・蜀(しょく)の三国時代に続く統一王朝(265~316)。都は洛陽。魏の末,蜀を攻撃して台頭した司馬氏は,司馬炎(しばえん)に至って魏の元帝から禅譲をうけ王朝を開いた。268年泰始律令を制定し,占田・課田法により民政の安定を得,280年呉を平定して統一を達成した。東夷諸国をはじめ外夷の朝貢をよくうけ,266年には倭の女王も遣使朝貢した。しかし八王の乱(300~306)で社会は混乱し,その隙に華北に五胡(ごこ)が侵入。311年匈奴(きょうど)が洛陽を陥し,懐帝を捕らえた。ついで愍帝(びんてい)も捕らえられ王朝は滅んだ。のち江南に東晋が再興された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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