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この世のすべてのものは移りゆく。怠らずに精進せよ。

ブッダ

ブッダが死を前にして、弟子たちに語った最後の言葉の一つとして伝えられている。ブッダがこの世の無常を教えるのは、けっして現実をはかなんで逃避するためではない。無常なればこそ、この人生を一瞬たりともゆるがせにせず、無駄にせず、命を懸けて精進せよと言うのである。一生懸命とは、おのれの一回限りの命のすべてを懸けて努力することである。鎌倉時代に、武士がおのれの所領を命懸けで守ったことに由来する一所懸命は、一所におのれの命を懸けるという意味である。いずれも時の流れの中で自分の命を十二分に活用し、使い切り、後悔のないように人生を終えよという意味であろう。今日一日、自分なりの精進ができたか?

もういちど読む山川哲学 ことばと用語、30ページ、2015年、山川出版社

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