1. 用語
  2. 日本史 -へ-
  3. ベトナム

ベトナム

インドシナ半島東岸の国。漢字表記は越南。紀元前2世紀頃,北部で初期国家を形成するが中国(漢~唐)に征服され,安南とよばれた。10世紀に独立。中国の制度文物を摂取し,集権国家を形成して独立維持と南進に成功,19世紀に阮(げん)朝がほぼ現在の領域を統合した。1804年から越南を国号とする。19世紀後半からフランスの植民地となり,第2次大戦期の日本の仏印進駐をへて,戦後のインドシナ戦争の結果南北に分離,アメリカの介入でベトナム戦争が勃発した。1976年の南北統一後もカンボジア問題で孤立・混乱したが,86年からドイモイ(刷新)政策が進展している。日本とは,鎖国前の朱印船貿易と日本町の建設,日露戦争後の日本留学運動(東遊(ドンズー)運動),ベトナム戦争特需とベトナム反戦運動など関係が深い。また,日本はベトナムにとって最大の援助国となっている。95年にASEAN加盟。正式国名はベトナム社会主義共和国。首都ハノイ。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう