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別当(べっとう)

�@諸大寺で三綱(さんごう)を指揮して大衆統制・寺領管理・伽藍修造など寺院運営にあたった最高責任者。延暦年間の東大寺が最初。�A律令官制に正官をもつ官人が,本来の職務とは別に特定官司の統轄・監督にあたるとき補任される職名。9世紀以降,官司・家政機関・寺院(俗別当という)に設置。蔵人所(くろうどどころ)別当には一上(いちのかみ)の大臣が,検非違使(けびいし)別当には衛門督が,諸官司・諸大寺の別当には公卿・弁・史が,蔵人所所管の禁中所々では公卿・蔵人が配された。10世紀以降は,公卿・殿上人・蔵人・弁・史ら太政官(官方)・殿上(蔵人方)の構成員が別当として,諸司・所々・諸寺を統轄しながら政務・行事・法会(ほうえ)を執行するしくみになった。�B上皇・女院の院司,親王家・三位以上の公卿家の家司の上首をいい,政所別当や侍所別当があった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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