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桓武平氏(かんむへいし)

桓武天皇から出た平氏の一族。第5皇子葛原(かずらわら)親王の系統の高棟(たかむね)流と高望(たかもち)流が最も栄えた。親王の子高棟王の一流は公家として発展し,子孫から烏丸(からすまる)・安居院(あぐい)・西洞院(にしのとういん)などの諸家がわかれた。一方高望流は武家として繁栄。葛原親王の孫で,高見王の子平高望は上総介となって関東に下向し土着。子孫から北条・千葉・上総・秩父・三浦・土肥(どひ)・大庭(おおば)・梶原などの坂東平氏の各流がうまれた。さらに坂東平氏の一部が伊勢国に進出し,伊勢平氏となった。伊勢平氏の正盛・忠盛・清盛の3代は院に登用されて中央政界に進出。清盛のとき全盛を築いたが,源氏に滅ぼされ,清盛の弟頼盛流のみが宮廷貴族として残った。坂東平氏は前九年・後三年の役以来源氏と関係が深く,鎌倉幕府の有力御家人となった者が多い。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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