中国の伝説的な詩僧,寒山と拾得を描いた図。禅僧たちによって盛んに描かれた。通常,箒や筆・硯・巻物をもつ弊衣蓬髪(へいいほうはつ)の人物2人の談笑するさまが描かれる。中国の宋代に始まり,日本では鎌倉時代末頃から描かれたらしい。禅余(ぜんよ)画系の素朴な表情の図像のほかに,顔輝(がんき)系の奇怪な笑みをうかべる図像も伝わり,多くの遺品がある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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