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川口新田(かわぐちしんでん)

江戸時代,大坂湾に注ぐ神崎川・安治川・大和川などの河口の砂州や海などを開発した五十数カ所,約2000町歩の新田の総称。現在の大阪市此花区・港区・大正区の大部分と西淀川区・西区・浪速区・西成区・住之江区の一部にあたる。開発は江戸時代を通じて順次進められたが,1684年(貞享元)の河村瑞賢による安治川(はじめ新川)の開削後急速に進展。元禄年間には市岡新田・津守(つもり)新田・泉尾(いずお)新田などの大規模な新田が開発された。川口新田の大部分は大坂やその周辺の町人が請け負って開発したもので,彼らは地代金を幕府へ納め,開発費も自費であった。開発後は地主となって小作料を徴収した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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