1. 用語
  2. 日本史 -か-
  3. 賀茂真淵(かものまぶち)

賀茂真淵(かものまぶち)

生没 1697.3.4~1769.10.30 江戸中期の国学者。岡部氏。通称は三四(さんし)・衛士,名は淵満(ふちまろ)ほか,号は県居(あがたい)。遠江国敷智(ふち)郡伊場村の人で,本家は同地賀茂神社の神職。浜松の杉浦国頭(くにあきら)や森暉昌(てるまさ)らに国典を学んでともに歌詠にはげみ,太宰春台門の渡辺蒙庵に詩作を学んだ。のち荷田春満(かだのあずままろ)に学ぶためしばしば上京。師の没後,1737年(元文2)単身で出府し,学業の研鑽を積むうちにようやく学名もあがり,門下もふえた。田安宗武と荷田在満の「国歌八論」論争を契機に田安家の和学御用として抱えられ,宗武の要請で数々の著述をなす。万葉調の歌をよくし,当時の歌壇に清新な刺激を与えた。著書「冠辞考」「万葉考」「祝詞考」「伊勢物語古意」「国意考」「新学(にいまなび)」「賀茂翁家集」。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう