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鎌倉将軍府(かまくらしょうぐんふ)

建武政権の地方統治機関。1333年(元弘3)12月,足利尊氏の弟直義は後醍醐天皇の皇子成良(なりよし)親王を奉じて鎌倉に下り,関東10カ国を管轄する行政府を開設。これは同年10月に北畠親房・顕家父子が義良(のりよし)親王を奉じ陸奥将軍府を開設したことへの足利方の対抗措置で,これにより鎌倉幕府滅亡後の東国武士を支配下に収め,東国に拠点を築いていた足利勢力が公認されることとなった。職制の詳細は不明だが成良を将軍,直義を執権とする小幕府で,政所を設け,管轄国内に対する裁許機構を備えた。また足利一門や東国武士から構成される関東廂番(ひさしばん)などがおかれた。35年(建武2)7月の中先代の乱に際し,直義は成良を帰京させ,将軍府は消滅。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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