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仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)

人形浄瑠璃。時代物。11段。2世竹田出雲・並木千柳(宗輔(そうすけ))・三好松洛(しょうらく)合作。1748年(寛延元)8月大坂竹本座初演。1702年(元禄15)の赤穂浪士の吉良(きら)邸討入事件を脚色。47年(延享4)に京都中村粂太郎(くめたろう)座上演の「大矢数(おおやかず)四十七本」で沢村宗十郎の大岸宮内(大石内蔵助)が大当りをとったことに刺激されて作ったという。赤穂浪士物の集大成で,本作の影響下に数多くの忠臣蔵物が作られた。「菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)」「義経千本桜」とともに3大名作と称される。歌舞伎には初演の年の12月大坂角の芝居に移され,翌年江戸三座で競演。以来,上演のたびに客が大入りになる作品といわれ,歌舞伎独特の演技や演出が工夫されて,今日に至る。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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