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花道(かどう)

華道とも。いけばなのこと。花道の言葉は「立華時勢粧(りっかいまようすがた)」(1688刊)にはじめてみられるが,道の意識は立花(たてはな)成立期の南北朝期からあり,立花の修行が仏道の悟りを開く契機とされたことに端緒がある。それが師弟関係と正統性の重視にもつながり,流派と家元制度を成立させることになる。寛政の改革を機にいけばなに儒教思想が導入されると,師弟関係も義理の論理で理解されるようになり,儒教の徳目を修するための道とされた。明治20年代には,いけばなが女性教育の目標を達成するものとして「婦道」と密接にかかわりながら展開することにより,いけばなを花道(華道)と称することが一般化した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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