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荷田春満(かだのあずままろ)

生没 1669~1736.7.2 江戸前・中期の国学者。羽倉氏。通称は斎(いつき),初名は信盛のち東丸。山城国の伏見稲荷の社家で御殿預職の羽倉信詮(のぶあき)の次男。母は細川忠興の臣深尾氏の女貝子。若くして妙法院宮尭延(ぎょうえん)入道親王に仕え,和歌を進講して信頼をえる。1700年(元禄13)江戸へ下り,後陽成(ごようぜい)天皇直伝の歌学を標榜しつつ古典学を教授して評判となり,その影響は神職層に浸透した。23年(享保8)将軍徳川吉宗から有職(ゆうそく)に関する下問をうけ,評価が著しく高まった。著述は,業なかばで倒れたため未定稿が多いが,「古事記箚記(さっき)」「万葉集僻案(へきあん)抄」「伊勢物語童子問」などの注釈のほか,家集「春葉集」,和学専門の学校設立を幕府に請願した「創学校啓」がある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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