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方違(かたたがえ)

方忌(かたいみ)のために,目的地の方角を変えていき,身にふりかかる災いをさけようとしたこと。平安初期から江戸時代まで行われた陰陽道(おんみょうどう)の禁忌・呪法。外出のたびに吉凶の方向を占い,凶方にあたる場所・方向(方塞(かたふたがり))をさけた。天一神(なかがみ)のいる方向にあたれば,前夜に1度吉方(えほう)の家に場所を移して1泊し,方向を変えて翌日目的地に出発する。凶方の日時・方位は民間の卜占(ぼくせん)者や運勢暦などによって判じられた。最も古い型は本命(生年の干支(えと))により方違をするもので,平安中期以降は天一神の遊行(ゆぎょう)方向を,平安末期からは年により忌避の方角を定める金神(こんじん)方をおもに忌避した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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