松平定信の随筆。6巻。1812年(文化9)起稿,18年(文政元)成立・刊行。退隠後,学問・文筆に遊んでいた定信が,心に浮かぶことを筆にまかせて書いたもので,156章からなる。文章は簡潔達意な擬古文で,政治・経済・道徳・学問・文芸などについて記述し,教訓的傾向が強いが,和漢の学に通じた定信の卓越した見識と学問の素養がうかがえる。「日本随筆大成」「岩波文庫」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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