隠れ念仏(かくれねんぶつ)
広義には江戸時代に幕府や宗門によって禁止された秘事法門(ひじぼうもん)・隠し念仏などを含むが,とくに鹿児島藩では藩命に背きひそかに行われた浄土真宗の信仰をさす。同藩では1597年(慶長2)以降,一向宗(真宗)が禁止され門徒は徹底的に弾圧されたが,番役や毛坊主(けぼうず)を指導者として,お座仏とよばれる本尊を中心に講間(こま)・お座という組織を作ってひそかに伝道と信仰を続けた。明治期の解禁後もカヤカベ教として存続。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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