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神楽(かぐら)

神事の歌舞。宮廷などの御神楽(みかぐら)と民間の里神楽(さとかぐら)に大別される。起源は神を降臨させる際の神がかりの舞や神とともに飲食歌舞するなどの神遊びに求められる。宮廷では貞観年間(859~877)に豊楽院(ぶらくいん)の清暑堂での琴歌神宴が整備され,11世紀初頭にはこれをもとに賢所(かしこどころ)御神楽が成立して恒例化,おもに衛府官人が行った。また新嘗祭の前日の鎮魂祭には御巫女(みかんなぎめ)・猿女(さるめ)による神楽舞があり,「古語拾遺」は天岩戸での天鈿女(あめのうずめ)命の俳優(わざおぎ)に由来すると説く。御神楽はこのほか賀茂臨時祭の還立(かえりだち)の御神楽,石清水臨時祭の御神楽などがあり,賢所御神楽に影響を与えた。一方,里神楽はかぐら・おかぐらともよばれ,形態から巫女(みこ)神楽・出雲流神楽・伊勢流神楽・獅子神楽に分類される。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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